社会保険の被扶養者認定、何が変わった?変わっていない?

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社会保険の被扶養者認定、何が変わった?変わっていない?

 

2026年4月1日~、社会保険の被扶養者の認定が変わる!というような報道を見て、いったい何が変わったのか?と不安になっている方もいらっしゃるかもしれません。「緩和されるの?」「厳しくなるの?」報道をみるといったい何がなんだかわかりません。これらについて正しく整理して解説します。

 

【ざっくり言えば】

扶養の認定基準(未来の130万円ルール)に変更はありません。変わったのは、「証明として使用できる書類」の種類が増えたこと、と考えるとわかりやすいでしょう。

 

① そもそも扶養の認定基準とは?おさらい

社会保険の被扶養者に認定されるための基準は、従来から「今後1年間に130万円を超える収入見込みがあるかどうか」です。この基準自体は今回も変わっていません。

重要なのは「今後の見込み額」で判断するという点。過去にどれだけ稼いでいても、「これからは年収130万円を超えない」と見込まれる状況であれば、扶養に入ることができます(1月~12月の収入で判断する所得税の扶養とは異なります)。

ただし、「今後の年収見込み」を証明する書類は状況によって異なり、各健康保険組合が独自に判断してきました。

② これまでの状況

「今後の年収予測」は性質上、証明が難しいため、「今後の年収」を判断するために、実務上は前年の課税証明書その他の資料が広く使われてきました。

例えば、協会けんぽであれば以下のようなものです。

■所得税法上の扶養

・証明書類不要

■所得税法上の扶養でない場合

・退職による扶養追加の場合⇒退職証明書

・失業手当終了による扶養追加の場合⇒失業手当の受給終了証明

・自営業の場合⇒直近の確定申告書の写し

・その他に収入がある場合⇒課税(非課税)証明書

ただしこれらは協会けんぽのものであり、その人の状況や各健康保険組合等によって必要とされる書類は異なっており、転職や年の途中の扶養再認定確認のケースでは転職先の雇用契約書の内容がそのまま判断材料になることも多く、使える書類は組合によってまちまちでした。

③ 2025年4月から変わること

今回の改定で新たに明示されたのは、転職・就職の場合に「雇用契約書」を添付書類として使えること、及びその雇用契約書の判断ポイントについて解釈が示されたという点です。年収に含まれるものの解釈としては以下について正式に明言されました。

・雇用契約書上明記されていない不確定な残業代は収入に含まない

・雇用契約書上明記されていない不確定な一時金・賞与は収入に含まない

ただし上記についても、これまでも実務上は「契約書に明記されていない確定的な残業代」は含めないことはもちろん、逆に「支給が明確であるもの」は含める必要があったわけですから、実務上の取扱変更はありません。ただ、一般の人にわかりやすくなった、とはいえます。

認定基準(130万円ルール)は変わらず。実務上すでに使われていた「雇用契約書」が、添付書類として使えること、および年収に含まれる報酬の範囲が明記された、これが今回の改定の本質です。

④ 誰に影響がある?

協会けんぽ(全国健康保険協会)に加入している場合、所得税法上の扶養であれば年収確認書類は不要です。ですから、事実上の影響はほぼありません。今回の改定が実質的に影響するのは、

  • 所得税の扶養には入らず、社会保険の扶養にだけ入りたい

に限られます。組合健保の場合は、組合ごとの独自ルールが引き続き適用されます。

注意:あたかも「扶養の認定要件が厳しくなる」「緩和される」というようにみえる報道も一部ありますが、誤解のないようご確認ください。

まとめ

自分が加入している健保が協会けんぽか組合健保かによっても手続きが変わるため、不明な場合は勤務先や健保窓口に確認することをおすすめします。

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