勤怠管理システムの効果的導入方法(1) ~運用分析編~

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勤怠管理システムの効果的導入方法(1) ~運用分析編~

テレワークの導入に伴い、クラウド勤怠管理システムについてのお問合せが増えています。

ここに来て増えているのは、どのツールを導入したらよいか?といった導入そのものの検討よりも、やってはみたけれどうまくいかない、というやり直しのご相談です。

今このページをご覧になっているあなたも同じような悩みを抱えてはいませんでしょうか?

・紙やエクセルよりかえって手間がかかっている
・正しく集計されない
・結局目で確認して修正している
・初期設定が難しすぎてよくわからない

等々・・・

「クラウドを導入すれば簡単になるんじゃなかったの?」
「これならエクセルの方がまし」

他の従業員からもこんな言葉を言われて傷ついているという声も聞かれます。

無理もありません。

導入はかなり大変で手間がかかったはずです。それなのに結果が出ないどころか責められたら切ないですよね。

しかしこれはあなただけではなく、他の会社の人事担当の方にも起こっていることなのです。

どうしてこんなことになってしまうのでしょうか?
うまくいっている会社といかない会社の違いはどこにあるのでしょうか?

今だからこそ知っておきたい、クラウド勤怠システムを効果的に導入するための手順をまとめます。

クラウドを導入すれば勤怠管理は楽になるのか?

よくある勘違いは「クラウドを導入すれば勤怠管理が楽になる」というものです。
よくある失敗は「いきなりシステム選びを始め」「いきなりシステム導入を行う」ことです。

いきなり失礼なことを言ってごめんなさい。

クラウドを導入すれば勤怠管理は楽になるのかと言われれば、答えは、半分「Yes」で半分「No」です。

やり方を間違えなければ勤怠管理は劇的に楽になります。しかし、失敗すると人事担当者のパワーを浪費し、使われないシステムだけが残されるというとても悲しい状況になります。

なぜでしょうか?

クラウド時代の就業規則は、クラウド導入のためのシステム設計書です

電卓を思い浮かべてください。電卓は計算を簡単にしてくれますが、間違えた数字をたたけば答えも間違えますよね。

それと同じで、クラウドを導入しても、投入するデータがまちがえていれば結果も間違えてしまうからです。

クラウドを導入するということは、今まで人が行っていた作業を機械が行うということです。機械は優秀ですから命令したことを忠実に実行してくれます。

逆に言うと、これまで人の目でみて「この人はこう」「この場合はこう」とやっていたものを、「臨機応変」に対応させることができないということです。

ですから、クラウド勤怠管理システムの導入にあたっては、まずは運用を整理、客観的なルールを作成し「クラウドへの命令書」を作ることが非常に重要になります。

企業においては、この「クラウドへの命令書」=「就業規則」となります。

システム導入の成功のカギは、導入前の運用分析、制度設計、規程整備を行うところから始まります。

ですから成功するクラウド勤怠管理システムの導入手順は、

1.運用の分析整理・ルールの再構築
2.システム選定・設定
3.従業員教育

となります。

運用の分析整理・ルールの再構築

就業規則はすでにある、という場合でも「クラウド勤怠システム対応」になっているかといえばそうでないということの方が圧倒的多数です。なぜなら、今まで就業規則といえば「ブラック社員対応」「解雇」「メンタルヘルス対応」などの、どちらかというと「リスク管理」に重きを置いた作りになっていたのがトレンドだったからです。

それはもちろん大切なのですが、クラウド時代の就業規則はそれだけでは足りません。「勤怠管理システムにおけるシステム設計書」としての機能が求められます。

ですからまずは運用を分析し、コンプライアンス上も、クラウドシステムへの設定上も問題が起こらないように就業規則に落とし込んでおくことがシステム導入成功のポイントです。

具体的手順は下記です。

1.就業規則を確認する(労働時間、休憩、休日)

主には労働時間管理制度の見直しを行います。具体的には就業規則で下記を確認します。

・始業終業時刻(固定、変形労働、シフト制その他)
・休憩時間(固定?本人の自由に任せる?1パターン?)
・残業時間(早出残業、8時間以内の残業有無など)
・休日(法定休日はどのように決めている?)
・有休休暇の付与(法定通り?)
・特別休暇、慶弔休暇

これらを確認したうえで、「就業規則には書いてないけど、この人の場合はこう、この部署の場合はこう」というようなローカルルールが出てきた場合は、それを洗い出して就業規則に落とし込みます。

2.賃金規程を確認する

次に、給与計算がどのように行われているかチェックします。

何故なら「勤務時間の集計結果」は給与計算の元ネタになるものであるため、「給与計算の時にどんな数字が使われるのか」を想定して勤怠管理システムの設定を行う必要があるからです。

確認ポイントは下記です。

・給与の締め日、支払日
・みなし残業代の有無(人単位で異なるのか会社単位で一律なのか)
・遅刻、早退時の取り扱い
・残業代の計算方法(1日8時間未満の残業、週40時間超など)
・休日出勤時の割増賃金計算方法を確認する(土曜や祝日の出勤は?)
 
など。

ここで、労働基準法割増賃金を最低限に抑えるためのマニアな労働時間管理、賃金設計になっている場合は、変更をご提案することもあります。

割増賃金を最低限に抑えようとする設計は、給与計算上テクニックを要し、運用上煩雑になってしまいうまくシステム化できない、または人事担当者の工数削減にならない、ということもあるからです。

このような場合は、

・割増賃金を節約を第一目的とするのか
・勤怠管理にかかる全体の工数(時間)削減を第一目的とするのか

といったコンサルティングまで行うことが必要となります。

3.実際のタイムカード、賃金台帳を確認する

実際のタイムカード賃金台帳を確認し、就業規則及び賃金規程の内容と合致しているか確認します。

就業規則の記載と実際の給与計算のやり方が異なっているというのはよくあることです。

細かなローカルルールがあったり、給与計算担当者の秘伝の技を駆使して作業している、というようなみえない作業がされていることがあるからです。これらの「属人的」な作業を分析して、一般化された、誰でもわかるルールとして就業規則及び賃金規程に落とし込みます。

その他、次のようなことも確認します。

・残業する場合の申請フローは?打刻した時間の全てが労働時間?
・早出かつ早退、遅刻かつ残業をどうするか
・午前半休を取得して午後まで勤務してしまった場合はどう処理しているのか
・午前半休を取得して午後勤務、残業した場合はどう処理しているのか

などなど・・・

導入前の運用整備はどのように行えばいいのか

さまざまなチェックポイントがありますが、実はこれらのチェックと整備を行うには

「労働基準法」
「労働安全衛生法」
「労働契約法」
「労働時間に関する判例」

などの労働に関する法律の細かい知識が必要となります。

勤怠管理システムは「労働時間の集計」を行うものです。
その「労働時間の集計」は法律で守らなければならない決まりが定められていますし、
一歩間違えたら未払賃金などの法違反に直結するものです。

システム導入して重大な法違反を招いてしまった、なんてことがあったら本末転倒です。

また、悪気はなくても「思い込み」から実は法違反だった、ということが発覚するケースもあります。

例えば、フレックスタイム制を導入しているつもりだったが、労使協定を締結していなかった、などはよくある間違いです。
(フレックスタイム制の導入にあたっては就業規則及び労使協定が必要です)

また、分かっているつもりでも、人事ご担当者様だけでは判断が難しいものもあるでしょう。
例えば、「半休して午後の勤務開始に遅刻したらどうするか?」などは、簡単に答えにたどり着けるものではありません。

ですから、この導入前の運用整備を行うにあたっては、労働法とクラウドに精通した「社会保険労務士」のサポートを借りながら進める必要があります。

あなたの会社でやりたいことは何なのか、課題は何なのか、それを伺ったうえで、実現するための法律の使い方を、しかも市システムの活用まで想定したご提案をいたします。

自分の会社ではクラウドシステムの導入をどのように進めたらいいのか?
入れてはみたけどうまくいかなかった原因と対策はどのようなものがあるか?

一般論でなく、あなたの会社のための現状把握と分析を行ってほしいという方は、初回お試しオンラインコンサルティング承っております(60分10,000円)。

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