衛生委員会はオンライン開催でもよいですか?

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衛生委員会はオンライン開催でもよいですか?

衛生委員会については2020/6月末まで開催の延期が認められていましたが、2020/7月から原則通り月1回の開催が義務付けられることとなりました。

これに伴い、在宅勤務の導入と衛生委員会の開催方法について、対面で行うべきか、オンライン開催がコンプライアンス上認められるのか、と試行錯誤されてらっしゃる人事担当者の方もいらっしゃることと思います。

在宅勤務と衛生委員会

衛生委員会はオンライン開催でもよいですか?

これまで、衛生委員会の開催方法については具体的な定めがなかったものの、労働基準監督署の見解としては「対面」での開催が原則とされており、オンラインでの開催については公式な言及がなく、担当官の判断によってはこれまでは是正勧告の対象とするとの見解も出されていました。

しかしながら、在宅勤務や働き方の変化に伴い、2020.8.27、オンラインでの開催が公式に認められることとなりました。

厚生労働省通達はこちら

衛生委員会をオンラインで開催するための条件

衛生委員会はオンライン開催でもよいですか?

衛生委員会の開催方法については厚生労働省の通達にて詳細が定められていますが、意訳すると下記のようになります。

必須要件

まずは下記を満たしていることが大前提の条件です。
■衛生委員が容易に利用できること
■送受信が常に安定しており、意見交換がスムーズに行われること
■情報漏洩や不正アクセス防止等のセキュリティ対策が取られていること

必須条件に加えて、下記のどちらかを満たしていること

■リアルタイムでの開催の場合
・対面での開催と同様にリアルタイムの意見交換、資料共有等が十分に可能であること

⇒zoomなどで開催する場合ですね。

■リアルタイムの開催が難しく、即時性のない方法により開催する場合

委員からの意見のすり合わせ方法等に関して、
下記の全てについてあらかじめルールを定め、共有し、運用すること

・資料送付から意見を検討するための十分な期間を設けること
・委員からの質問や意見共有、意見交換が速やかに円滑にできるようにすること
・議論の経緯を全員が確認できるようにすること
・委員からの意見表明がない場合は、資料の確認や意見提出の意志を確認すること
・電子メール等によって出された意見のとりまとめを行う担当者をあらかじめ定めるなど、調査審議に支障をきたすことがないようにすること

⇒メールやチャットによる非同期での開催も認められる、ってことですね。

どの方法がお勧めなの?

衛生委員会はオンライン開催でもよいですか?

衛生委員会の大きな効果の一つとして、異なる部署の衛生委員が「定期的に顔を合わせる機会を持つことによる信頼関係の構築」「人事労務に関する課題の共有」ということがあります。ですから、本来は対面で行うのがベストであると言えます。

しかしながら現在のこの状況ですし、柔軟な働き方の実現という意味でも、zoomなどのオンラインの方が継続しやすいのであれば、それもありでしょう。

即時性のない方法による開催は、法的に最低限のことだけクリアさせておきたい、ということであればよいでしょう。しかし、既に信頼関係が構築され、衛生委員会が十分に機能している場合はよいかもしれませんが、そうでない場合や、衛生委員会が立ち上がったばかり、などの場合だと、うまく機能させることは難しいでしょう。

結果的に、人事担当者にとっては意見集約や議事録の取りまとめの負担が大きくなるだけ、ということも考えられます。

また、非同期にメールやチャットが飛び交うのは意外と効率が良くないものです。時間を決めてオンラインでスパッと行った方が、メリハリもありますし、効率も効果もずっと出るように思います。

とはいえ「やらないよりはやった方がまし」です。

「0」か「1」かではなく、今できることを一つ一つ、やっていきましょう。

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