社員に自主的に動いてもらうには?~衛生委員会の活用2~

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社員に自主的に動いてもらうには?~衛生委員会の活用2~

ひとり人事の職場改善のためにまず取り組むべきことは、土台としての信頼関係の構築と仲間づくりです。なぜなら、今後どんな課題解決にあたるに際しても、ひとりでできることは限られていますし、敵対関係にある人や嫌いな人の言うことに素直に協力する人はあまりいないからです。

前回は信頼関係と衛生委員会の概要についてお伝えしましたが、信頼関係を築く衛生委員会の運営のヒントについて、議題の取り扱いを例にみてみましょう。

(1)社員ニーズを知る~職場環境アンケート~
(2)社員ニーズを取り上げる~議題として取り上げる~
(3)結果のフィードバックを行う~議事録の活用~
まとめ:意見を言える場所と関係をつくる

(1)社員ニーズを知る~職場環境アンケート~

人事が一方的に主導する衛生委員会は、形骸化したり、「また人事が勝手に何かやっている」で終わってしまったりということになりがちです。ですから、まずは他の社員に興味を持ってもらえる、参加してもらえる工夫が必要です。

このためには、議題の設定にあたり、例えば社員全員に職場環境に関するアンケートを行うというやり方があります。衛生委員会の議題については、法定事項や季節行事など、人事側主導で行わなければならないものもありますが、その中に「社員自身が」困っていることを取り入れて行くということです。現実に即したテーマの選定が可能になるばかりでなく、衛生委員会そのものが身近なものになります。担当者としても、議題の選定に頭を悩ますことが減りますので、一石二鳥でしょう。

(2)社員ニーズを取り上げる~議題として取り上げる~

アンケートで挙がった意見は、審議のテーブルに載せて共有することが必要です。やりっぱなしは逆効果。アンケートには、答えるのにも手間と時間がかかっているものです。それなのに無反応では、かえって「無視された」と信頼関係を損ねることにもつながりかねません。

初期の段階では、現実的でない、身勝手と感じる要求が出てくることも考えられます。しかし社員の意見を取り上げるということは、全てを「言いなりに対応する」という意味ではなく、「”やるやらない”を決める」ということも含むということです。この審議では、衛生委員自身に積極的に検討していただきましょう。

もちろん自分の要望に対応してもらえれば嬉しいでしょう。しかし、それが実現しない場合でも、「会社から一方的に拒否された」ということと、自分たちの同僚である衛生委員メンバーが「皆で検討した結果、対応できないことになった」ということには大きな違いがあります。

信頼関係を築く上で大事なのは、自分たちの意見を聴いてもらえることと、それに対して誠意を持った回答をする、意思決定のプロセスが明確にされる、ということなのです。

(3)結果のフィードバックを行う~議事録の活用~

審議された内容は、積極的に議事録の公開を行いましょう。紙を回覧・掲示するやり方でもよいですが、可能であれば、メール添付での回覧、グループウェアや社内SNSへの投稿などによって、いつでも、誰でも、簡単に閲覧しやすい状況にしておくのがよいでしょう。社内SNSなどのシステムがある場合には、コメント機能などを活用して、議事録の内容について、衛生委員メンバー以外からの意見があがりやすくする工夫をすることも可能です。

まとめ:意見を言える場所と関係をつくる

皆様の会社では、会社が決めたことを人事が代弁者となって押し付けるだけにはなっていないでしょうか?社員が会社に意見を言える場所はあるでしょうか?

信頼関係を築くためには、まずは社員の声を聴き、満足を満たすことです。「ごみ箱が汚い」「冷蔵庫に私物がおきっぱなし」などの小さな声でも拾い上げ、誠実に対応することによって、社員からの信頼感が生まれてきます。

衛生委員会の立ち位置が、こうした「会社と社員をつなぐ場」として確立されてくると、徐々にアンケートだけでなく、困ったことがあったら「衛生委員会に相談する」→「衛生委員会で取り上げる」、それをコーディネートするひとり人事、という関係が機能するようになってきます。また、社員の困りごとのみならずひとり人事の困りごとに際しても、よき相談相手となってくれるという協力関係が生まれてくるでしょう。現場を知る社員は沢山の職場改善のアイディアを持っているはずです。

こうした信頼関係の土台があると、その次のステップとして「長時間労働対策」「メンタルヘルス対策」といった人事発の施策を検討していく上でも、ぐっと取り組みやすく社員にとっても納得感が得られるものとなっていくでしょう。

※これは「@人事」に掲載されたものです。元記事はこちら

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